あきしま花みつ

昭島市より

 

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2012/04/03

セイヨウオオマルハナバチ(ダニ)の感染率を調べ

Tweet ThisSend to Facebook | by:beeandbe
● 野生化のリスクは大きい 独立行政法人国立環境研究所より

日本には在来のマルハナバチが22種類生息しています。これらの中にはセイヨウオオマルハナバチと生態的特性(体の構造や生活史、利用する植物種)が類似したものも多く含まれます。そのため、セイヨウオオマルハナバチが日本で野生化した場合には、利用植物や営巣場所をめぐる競合が生じて、在来のマルハナバチが駆逐される危険性もあります( 図7 )。

別の生態リスクとして遺伝的かく乱があります。そこで、遺伝的かく乱のリスクを評価するために、交雑実験を行いました。その結果、セイヨウオオマルハナバチと在来種との間に、種間交尾が成立することが確認されました。そして、在来マルハナバチ雌(女王)と外来マルハナバチ雄が交雑すると胚発育のできない雑種卵が生じることが示されました。このことからセイヨウオオマルハナバチは在来マルハナバチの繁殖に悪影響を与える可能性があることがわかりました。

外来のセイヨウオオマルハナバチが持ち込むダニの問題も重要です。体内寄生性のダニに多量に感染すると、マルハナバチは疲弊し、飛べなくなってしまいます。このリスクを検証するために、セイヨウオオマルハナバチの商品コロニーおよび日本の在来マルハナバチ野外集団におけるダニの感染率を調べ、さらに、ダニの遺伝子解析を行いました( 図8 )。

その結果、ダニにはヨーロッパ型と日本型があり、1999年までの調査ではヨーロッパ型のダニは日本国内の在来マルハナバチからは検出されませんでしたが、2000年に在来のエゾオオマルハナバチからヨーロッパ型のダニが見つかり、野外に逃げ出したセイヨウオオマルハナバチから感染したものと考えられました。セイヨウオオマルハナバチの大量流通は寄生生物の世界的な蔓延を引き起こす可能性があります。

図7 国内におけるセイヨウオオマルハナバチの野外目撃、捕獲情報
図7:国内におけるセイヨウオオマルハナバチの野外目撃、捕獲情報

図8 オオマルハナバチから採取されたダニの遺伝子型と地理的分布
図8:オマルハナバチから採取されたダニの遺伝子型と地理的分布 


07:46 | 新着情報